適格請求書発行事業者が元の免税事業者に戻ることはできる?

適格請求書発行事業者から元の免税事業者に戻る方法とは

来年10月1日よりインボイス制度が始まりますが、免税事業者で個人事業主の場合は、課税事業者になることへの不安が拭えない方も少なくないと思います。今回は、免税事業者の個人事業主が適格請求書発行事業者として登録したものの、事情があって免税事業者に戻りたい場合、どのような方法があるのか。いつから戻れるのか。そのあたりを見ていきたいと思います。

元の免税事業者に戻る方法

免税事業者であった個人事業主が、適格請求書発行事業者として登録され、インボイス制度を利用し始めたものの、期待していたメリットが享受できなかったと仮定します。そうなると事業主の頭に浮かんでくるのは、元の免税事業者に戻れないか、ということでしょう。個人事業主が元の免税事業者に戻るにはどうしたらよいでしょうか。

適格請求書発行事業者の取り消し

適格請求書発行事業者であった個人事業主が免税事業者に戻るには、適格請求書発行事業者としての登録を取り消さなければなりません。その方法として、「適格請求書発行事業者の取り消しを求める旨の届出書」を税務署に提出する必要があります。この届出書を提出し、認められると免税事業者に戻ることができます。免税事業者に戻れる時期は、適格請求書発行事業者の登録日によって大きな差があります。そのあたりを見ていきたいと思います。

令和5年中に登録申請した場合

令和5年中に適格請求書発行事業者の登録をした事業主は、次の課税期間が始まる30日前までに適格請求書発行事業者の取消しの届出書を提出し、それが認められると翌年の課税期間開始日の初日から免税事業者に戻ることができます。
具体的には、令和6年1月1日から免税事業者に戻りたい場合は、12月1日までに取消しの申し出をしなければなりません。
逆算しますと、12月1日までに適格請求書発行事業者の登録の取消しの書類を出すということは、適格請求書発行事業者の登録申請は、それよりも1カ月以上前からやっておいた方がよいでしょう。
具体的には、

  • 令和5年12月1日登録取消し書類提出⇒令和6年1月1日から免税事業者
  • 令和5年12月2日登録取消し書類提出⇒令和7年1月1日から免罪事業者
  • 令和6年12月1日登録取消し書類提出⇒令和7年1月1日から免税事業者

となります。

令和6年1月1日以降に登録申請をした場合

次に、令和6年1月1日以降、適格請求書発行事業者の登録日になっている個人事業主のケースをみてみましょう。
国税庁が公表しているインボイス制度に関する通達によりますと、「登録日の属する課税期間の翌課税期間から登録日以後2年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間については、免税事業者となることができない」とあります。
具体的には

  • 令和6年3月1日取消しの提出⇒令和9年1月1日から免罪事業者
  • 令和6年12月1日取消しの提出⇒令和9年1月1日から免税事業者

となります。
令和6年1月1日以降に適格請求書発行事業者の登録日となっている個人事業主は、最大3年間は免税事業者に戻ることはできないことになります。
適格請求書発行事業者の登録日によっては、免税事業者に戻れる期間が変わってきます。課税事業者としてのメリットがないと判断した場合に、短期間で免税事業者に戻ることを考えている場合は、来年9月30日までの登録を目指した方がよいでしょう。

申請日は登録日ではありません。


登録日とは、税務署が書類を受理した後、適格請求書発行事業者として登録した日であって、個人事業主が書類を提出した日ではありません。申請してから登録されるまでの期間は、混雑状況により前後するようです。原則の締め切り日である令和5年3月31日が近づくにつれ、申請も多くなっていくことが予想されます。安心して業務を進めるためにも、早目の対策が必要ではないでしょうか。

まとめ


インボイス制度は始まってみないと分からないことが多く、特に免税事業者にとっては登録申請するべきか、するならどの時期がいいのか、悩みが尽きません。
1度課税事業者になってみて、元の免税事業者に戻ることも検討する余地はあるかと思います。その場合は、原則通り来年3月31日までに登録申請を済ませるか、或いは「3月31日までに提出が困難であった」理由を添えて9月30日までに登録申請を済ませるか。どちらにしても、インボイス制度開始前には登録申請を済ませておいた方が得策と言えるでしょう。
そうすることで、次の課税期間が始まる30日前までに取り消しの届け出をすれば、翌年の課税期間から免税事業者に戻れます。
課税事業者になると、消費税を納めなければなりませんので、少しでも経費を抑える必要が出てきます。
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